Portia’s Gift

2014.7.24
人は何かに興味を持つと、それに向かって力を注ぎます。どうしたらそれらを手に入れたりすることができるだろうか。好奇心を持って知恵を振り絞り、集中して観察もするでしょう。そして時間を費やし、見て聞いて行動していくうちに経験を重ね、それを始めた時と比べると多少なりとも欲求が満たされる実感はあると思います。深くその対象を知れば知るほど、まだまだその道の先は長いと感じますが、道の途中とは言え、その辞典まで来た実感は自信でもあり自身の幸せでもあるのです。しかし、ある時点から自身の事から外との関わりが発生します。そうするとさらに続く道には期待がばらまかれ、その期待に応える作業が始まります。始めは手に入れる事だけを考えていたのに・・つまり自分のためだけのものが、人との共有、共感という事に変化していきます。それは認められたい欲求になりプレッシャーも感じ、辛く思うこともあるでしょう。しかし私は自分一人だけの満足は存在しないと思っています。必ず社会や人との共有、共感することに繋がり、事象や感情などが発生して、さらに広がり深くなるものではないでしょうか。そこに人が生きる目的が生まれ、またそれこそが人間の感じる幸せの居場所とも考えています。今回の作品の想いそして生徒に伝えたい一つでもあります。

公演にあたり、様々な面で惜しみないご尽力、ご協力を賜りました皆様に深く感謝いたします。

photo:イージービデオ企画