DANCE GALLERY 7
『人形の話』

2006.7.1

「身体と言葉を使って指導する•••しかし、どちらも最後には足りない。どんなに語彙が豊富でも、素晴らしいダンサーの体を持って手本を見せたとしても、やはり足りない。その生徒に合ったタイミング•••本人が今なら実現できるという時期•••が、指導者に確信できたとしても、足りない。伝えるということは熱意、確信、無心などによって可能にして感動を生むものだと思うが、あくまでも伝えたいと思う側のみのことである。受け取り側が受け取りたくなければ、熱意は奇妙な行動にしか映らない•••こちらも質のよい熱意を待つために探求はするけれども、勝手な話、そちらも受け取る準備をしていただきたい。受け取った時の想像をしてほしい。」と生徒に要求していますが、やはり伝える側が振り向かせるしかないのでしょう。何を求めているかが未だ定かではない子供に受け取る術ばかり要求できません。思わず引き込まれるというのが互いの無心の関係なのだと思います。

公演にあたり、様々な面で惜しみないご協力とご尽力を賜りました皆様に深い感謝の意を表します。

photo:テス大阪