DANCE GALLERY 8
『終わりのないメルヘン』

2008.7.5

外からの力や自分の努力で積み上げたと思い、確固たる自信によって何年かは充実した日々を迎えることができます。しかし、その満足感は本物のものだろうか?信じ込ませている自分の弱さではないんだろうかと過去のすべてを疑い始めると軽い絶望感を覚えるのです。

前に進むためには経験を生かし、前進への教訓として役立たせることはとても大事なことだと思いますが、ギリシャ神話の振りかえったために妻のエウリュディケを失ったオルペウスのように後ろを見てはいけなかったと思ってしまうのです。反省とは、その時点ですでに自覚しているものですから、未来に改めて発生するものではないと思います。
その時点で反省は反省として完結されていなければならないでしょう。
立ち止まって考えると前に進む力が弱まってしまう…怖くなってしまいます。
過去を疑いそうになったときは、まず先を見つめるようにしています。今、何をするべきなのか、観察します。考える方向と角度を変えます。それは反省をより明確な「目標」という形に変える作業だと思っています。

過去の作品は私と生徒たちの足跡です。消すことはできません。立ち止まりそうな時はそう自分に言い聞かせながらスタジオで生徒に向き合っています。

公演にあたり、様々な面で惜しみないご協力、ご尽力を賜りました皆様に深い感謝の意を表します。

photo:テス大阪